ひるがえって、人類の歴史を考えると、長い間文字は手で書くものでした。

 それが19世紀にタイプライターという機械が発明され、それに20世紀半ばごろからコンピューターを使って書く方法が加わりました。

 さらに21世紀には、音声認識が加わる見通しです。

 そのように、現象面では多様化が見られますが、その根底には人間というものが基になっています。

 人間の言語能力、知能、知識、感情があって、コミュニケーションが成り立っているのです。

 これはどんなに機械化が進んでも、変化しない重要な前提です。

 そのベースの上に、機械文明では入力技能が加わり、さらにASRの時代には機械文明のスキルと文字文明のリテラシーが基盤になって、ロボット社会に入ります。

 文字文明は変換の精度に関係し、機械文明は速度という要素にかかわることになります。


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