アジアでは、韓国の速記を見ると、かつて日本が併合して支配した時代に、日 本語の速記法が韓国語へ翻案された。一番最初の方式は1909年、朴如日がアメリ カで発表した「朝鮮語速記法」であった。1923年、方翼煥、李源祥が「朝鮮語速 記術」を発表､1927年には金ハントが「ウリマル速記法」を発表するなど、研究 開発が盛んに行われた。併合時代に、中根式や熊崎式などの影響が及んでいるこ とはいなめない。逸波式、高麗式、南天式、議会式などが発表された。

　機械速記ではいきなりリアルタイム対応の電子機械速記開発が行われ、1994年 にはＣＡＳとして完成した。テレビのＫＢＳではニュースに生字幕をつけるため にＣＡＳが利用されており、手書き速記教育の衰亡を受けて、電子速記時代へ進 行している。